今回の厳罰化について、「ながら運転」で家族を失った人からは、同じような事故の根絶につながってほしいという切実な声が上がっています。
愛知県一宮市の則竹崇智さんは平成28年、小学4年生だった息子の敬太くん(当時9)をスマートフォン向けのゲームアプリ「ポケモンGO」をしながら運転していた男のトラックにはねられて亡くしました。
10月で事故から3年がたちましたが、気持ちの整理はつかないままです。
事故の悲惨さを伝えようと、敬太くんが事故の際に持っていた水筒を今も大切に保管しています。
みずからも「ながら運転」の罰則強化を訴えてきた則竹さんは「スマホがこれだけ普及していますから、『ながら運転』が危険だという認識がだんだんなくなってきているのではないか。ここでもう一度、自分の行動を見直してほしい。事故を起こしてからでは遅いので、本当に、これをきっかけに『ながら運転』をやめてほしい」と話しています。
そのうえで「水筒を見ると、当時の衝撃を物語っていて、本当に痛かっただろうな、怖かっただろうなと、いまだに悲しみが込み上げてきます。こうした交通死亡事故の一つ一つに、悲しんだり苦しんだりする家族が何人、何十人といるということを皆さんに知ってほしい。行動を変えていただければ、敬太の供養にもつながると思います」と話しています。
※NHK news web 11/29の記事より抜粋